外壁塗装でベージュを選ぶ際のポイントは?成功のポイントや工夫をご紹介!
執筆者:ペイントセレクト編集長
塗装業界での長年の工事経験を元に、外壁塗装に関するお役立ち情報を発信中。読者様に正しい情報を届け、塗装に満足してもらうのが私の使命です。
外観は家の顔です。外観で家族が明るい印象になれたり、逆に暗い印象になってしまったりと、家族の印象にも関わる大切なものです。このように家族にとって大きな意味を持つ外観ですが、どのような色合いが人気なのか、自分がイメージしているデザインにするために、どの色を組み合わせれば良いのかなど、いろいろな疑問があるのではないでしょうか?
この記事では、ベージュを中心に、外壁の人気の色合いや組み合わせ方法、そして外壁塗装をする際の注意点など詳しく解説していきます。
もくじ
外壁にベージュを使いたい!ポイントは他の色との組み合わせ?
外壁をベージュにしたい!そんな人はどのような色と組み合わせればよりおしゃれに決まるのか気になりませんか?
ベージュは、定義としては、染色していない状態の「羊毛」のような色とされています。「明るめのうす茶色」などと表現されることが多いです。
カラーコードで定義されているため、基本的には一色しかありません。ですが、ライトベージュやダークベージュがあったり、ヘアカラー製品によく用いられるヘーゼルナッツ色というベージュに近い色があったりするので、実際には様々な種類があるようにみられることが多いです。この記事では広くベージュ系の色をベージュと捉えて説明します。
ベージュは組み合わせによって様々な印象に!
外壁においては、ベージュは組み合わせによってさまざまな印象を与えることができます。
例えば、ブラックを組み合わせて明暗をハッキリとさせると大人っぽい雰囲気になります。また、赤っぽいブラウンやオレンジなどの暖色系を組み合わせることで落ち着いたイメージだけでなく、温かな雰囲気にもすることができます。
それ以外にも、ブルー系を組み合わせることでクールな印象にすることもできます。
このように、ベージュは組み合わせによってさまざまな印象を与えることが可能なのです。
ベージュの特徴を押さえたところで、ベージュを選ぶ際のポイントを紹介していきます。
同系色を組み合わせる
外壁塗装では、単色ではなくツートンなど2色のカラーを使用して塗装することが人気です。その時におすすめなのが、基本となる色を選んだ後、同じような色合いの同系色を選ぶことです。
同系色とは、色相環で隣り合う、似たような色合いのことです。ベージュといったクリーム系であれば、ブラウン系のものを組み合わせることでしっかりと調和するので、基本的に失敗することがありません。
逆に、同系色以外のもので組み合わせてしまうと、色合いが不釣り合いとなって浮いてしまったり、思ったようなデザインにならなかったりするためおすすめしません。
特徴的なデザインにしたければ模様を入れる
ベージュ外壁には、特徴的な模様も良く合います。
模様を入れるには、サイディングボードやモルタル壁などを使用しましょう。例えば、ヨーロッパにあるようなレンガを使用した外壁にしたい場合などでは、サイディングボードを使用することで本物のレンガのようなオシャレなデザインに変えることが可能です。
また、モルタル壁であれば職人が直接塗りつけていくため、オリジナリティの溢れるデザインにすることも可能です。それ以外にも細やかな凸凹模様にすることができる、モルタル壁の表面化粧材の一種であるリシンを使うなど、さまざまな方法で模様を入れることができます。
外壁の工夫、2色塗り!これでさらに外壁がおしゃれに?
先ほど、ベージュを選ぶ際のポイントとして色の組み合わせを紹介しましたが、具体的にどのように組み合わせればよいのでしょうか?
一見すると単調に見えてしまうのが外壁のデザインです。そのため、組み合わせもうまく工夫をしなければ単なる目立たぬ家になってしまうでしょう。
一面全てを自分の好きな色で統一するのではなく、上下左右などに分けて2色を使用することをツートンカラーのデザインにするといいます。ツートンカラーのデザインは2色塗りとも呼ばれ、特にベージュなどの周囲に馴染みやすい色に用いられます。ここでは2色塗りで採用されることが多い3つのデザイン手法を紹介します。
家全体をゆったりとした縦縞状にする
2色を使うだけでなく、2色を縦縞状に塗り分けるのがおすすめです。こうすることでメインカラーをさらに強調することができます。1色だけの一見地味に見える塗装と比べて、家自体にメリハリのある印象を与えると同時に家の形を際立たせる効果があるので、印象的な物件にすることができます。
窓やワンポイントを際立った色にし、アクセントを演出する
1色に統一したいけど飽きずにキレイに見せたいということであれば、窓や出っ張りの部分などの色を変えることで、家のデザインをさらに際立ったものにすることができます。一部分だけでも色分けすることで印象が大きく変わり、工夫次第でスタイリッシュなデザインにすることが可能です。色分けのポイントは、外観のメインカラーと全く異なる色を入れるという点です。
また、壁の一部分に柄をいれて見たり、レンガのような模様にすることでオシャレなワンポイントを強調するのもよいでしょう。
濃淡を生かし奥行きを演出する
ベースとなるカラーと、屋根やベランダなどの濃淡をハッキリとさせることで、家全体が奥行きのある落ち着いたイメージになります。濃淡は、外壁のメインカラーと同系色で色の濃さだけを変化させましょう。
濃淡を活かすことで家全体がまとまり、引き締まって見えるだけでなく、見え方も大きく変えられるでしょう。ベースとなる色を強調することができ、家全体を目立たせることもできます。
また濃淡の部分が逆になると、家全体が別の印象となります。濃淡を活かせば、工夫一つでいろいろな演出が行えます。
一般に外壁塗装で使用される色はどのような色があるのか?
先ほどは、ベージュを選ぶ際のポイントをメインでお伝えしましたが、一般的に外壁には、ホワイト・グレーなどその他の色で周りの住居にも溶け込むような色合いのものも、同様に人気となっています。ここでは一般的にどのような色が外壁として選ばれているのかを説明します。
改めてベージュと特徴を比べてみましょう。
人気ナンバーワンのベージュ!人気の理由とは?
外壁の色合いで人気1番なのがベージュ系です。クリーム系の色合いで落ち着いた外観にすることができるだけでなく、この後紹介するホワイト系に比べると汚れも目立ちにくいので、外壁には使いやすい色となっています。
日本の物件では外壁にベージュが使われていることが多いので、周りの家に溶け込みやすく浮いてしまうこともありません。ベージュに合う色としては、ワンポイントでの黒など濃い色になります。
濃い色を使用することで外壁自体を際立たせることができ、他の家との差別化も容易に行うことができます。
ホワイト系は清潔なイメージを持たせる
外観がハッキリとするだけでなく、清潔なイメージを持たせやすくなります。基本的にホワイト系はどんな色とも組み合わせることができ、黒色等の寒色と組み合わせることで明暗をはっきりとさせることもできます。
昔から蔵などでも使用されており、いつの時代でも定番の色です。しかし、デメリットもあります。それはちょっとした汚れでも目立ちやすいという点です。汚れは暗い色が多いので白い外壁では目立ちやすくなります。
そのゆえ、他の外壁の色と比べてメンテナンスをしっかりとしなければ、せっかくの清潔なイメージがずさんなイメージに変わってしまうので注意が必要です。
グレー系はさまざまな色と組み合わせることができる
外壁をグレーにすることでホワイト系と同じく、さまざまな色と組み合わせることができます。組み合わせによっては大人のシックなイメージを与えたり、高級感のあるイメージを与えることが可能です。
彩度を変えることによってホワイト系統と同様に清潔感を与えることもできます。ホワイト系と比べて汚れが付着しても目立ちにくいため、頻繁にメンテナンスを行う必要も無く長期的に使用するにも良いカラーとなっています。
ブラック系は高級感やクールで落ち着いたイメージを与えてくれる
高級感やクールで落ち着いたイメージを与えてくれるカラー。しかしブラック系統だけでは、高級感を与えるのではなく逆に暗い家という印象を与えがちなので、基本的にはツートンで使用される場合が多いカラーです。
ホワイトやブラウンなどの色、他にはレンガや木材等の模様と組み合わせることで、高級感を与えるだけではなく他の家にはない独特のオシャレな印象を与えてくれる家にすることができます。
デメリットとしては傷が目立ちやすいです。ブラック系は傷や汚れに強いと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、傷で削れてしまった場合は内部の色(コンクリート等の外壁素材)が露出してしまい、目立ってしまうため注意が必要です。
その他の色を外壁塗装に使うとこうなる
使われることもありますが、外壁に彩度が高いものを使用すると明るすぎて周りの家との差が出てしまい、周囲に溶け込めず目立ってしまうこともあります。
失敗しないため、レッドやイエローなど原色に近いものはワンポイントのみを使用し、それ以外の箇所は少し地味といえるような色合いを使用すると良いでしょう。
ベージュは特に注意!外壁の色を決める際に注意すること
外壁塗装を行ったときにイメージしていた色合いと違ったり、思ったようなデザインにならなかったといったことで失敗してしまうことが少なくありません。
一度行ってしまうと10年以上はそのままになってしまう外壁塗装。だからこそ、ここでは外壁塗装で失敗しないためには、どのようなことに注意しなければならないのかご紹介していきます。
カラーシミュレーションを必ず行うこと
外壁塗装のカラーリングは色見本から選ぶことになりますが、これだけでは実際に塗装された後に見本と異なって見える場合があります。
ベージュ系の色を選ぶ際には特に注意です。ベージュ系の色は他の色に比べ種類が多く、何十種類も色がありますが、その細かな違いが、実際の外観では大きな差に見えることが多いためです。
少し明るめにと思って薄めの色を選んだのに、塗装の範囲や太陽の反射によって暗く見えるといった問題が発生する恐れも。そのようなことにならないために、カラーシミュレーションを必ず行いましょう。
最近では、コンピューターを用いて最適な色の組み合わせを見つけることができるだけでなく、同じ色合いで塗装された実際の住居の写真のデザインを確認することもできるので、失敗する可能性は低くできます。また、ツートンカラーなどの複数色の組み合わせも確認できるため、自分が思っている完成イメージとの比較も行うことができます。
外観の印象を左右する、ツヤの有り無しを慎重に決めること
ツヤの有り無しで外観の印象は大きく異なります。同じベージュでも、ツヤありとツヤなしでは全く印象が全く違う可能性があるのです。一般的には、ツヤはいい捉えられ方をすることが多いですが、外観においてはツヤがあればいいというものでもありません。
【ツヤあり】
光沢によって新築のようなキレイな外壁となりますが、年数が経つにつれて光沢が少なくなるといったデメリットがあります。
【ツヤ無し】
落ち着いた雰囲気に仕上げることができます。しかし、ツヤを消すために添加剤を使用しているため、塗料の強度が落ちていることも。ツヤ無し塗料は、ツヤ有りの塗料に比べると劣化しやすくなるので、耐用年数が下がることは頭に入れておきましょう。
外壁に近い素材で色合いを確認すること
塗装したい色が決まったときには、実際に塗装する外壁に近い素材に塗って色合いを確認しましょう。
業者によっては塗り板と言って、指定した色を実際の外壁に塗装したものを使用することで、色見本やカラーシミュレーションでは分からないようなツヤの有無による見え方、面積によって起こる色の明るさの違いなど細やかな点を確認することができます。
これで、たくさん種類のあるベージュ系のカラーなどでも、もっともイメージに近い色を外壁に採用することができるます。
まとめ
この記事では、ベージュを中心に外壁塗装の人気カラーの特徴や色の組み合わせなどについてご紹介してきました。
多くの家で使われているベージュは、ツートンにしたり、模様を入れたりと工夫を行うことで周囲に溶け込みつつもオリジナリティ溢れる外観にすることができます。
しかし、人気のベージュを選んでも、一度外壁塗装を行うと10年単位で家の外観が決まってしまうため、塗装した後に思ったような色合いでない、自信の完成イメージと違っているということがあってもすぐに変更することができません。
外壁塗装は重要なものとなるので、自分がイメージしているデザインに近づけるため、そして後悔しないためにも、同じような色で実際に塗装してある住居を確認するなどの準備をするようにしましょう。
また、優良な業者が行っているカラーシミュレーションは外壁の色を決める上で役立つのでカラーシュミレーションのできる業者を選んで、見積もりをすることが大切です!