グレーの外壁塗装ー人気のグレーをおしゃれに演出するには?
執筆者:ペイントセレクト編集長
塗装業界での長年の工事経験を元に、外壁塗装に関するお役立ち情報を発信中。読者様に正しい情報を届け、塗装に満足してもらうのが私の使命です。
外壁塗装で、グレーは特に人気の色です。周りのアスファルトやビルの色がグレーであることが多いので、周囲になじみやすいためです。また他にも汚れが目立たないなど、いくつかのメリットがあることも人気であるゆえんです。
しかし、グレーの外壁塗装にも難点となる部分はあります。
そこで、この記事では、グレーの色の特徴と、外壁塗装にグレーを選ぶ際のメリット・デメリットについてお話しいたします。さらに、グレーの外壁塗装をおしゃれに決めるコツについてもお伝えします。
もくじ
【外壁塗装】グレーには色としてこんな特徴があった!
グレーは①無彩色であり、②中間色です。
無彩色であることによって、どんな色ともなじみやすくなっており、中間色であることによって、微妙な色彩表現が可能なのです。1つずつ詳しくご説明しましょう。
①無彩色である
無彩色とは、色みと鮮やかさとがない色のことで、明るさの変化のみがある色を指します。本来の無彩色には、青、赤、黄といった色み、つまり色相が全く含まれていません。また、色みの強さである彩度もありません。明るいものから暗いものまで、明るさの度合いの変化があるだけです。
無彩色は、グレー、黒、白からなっています。ですから、簡単にいうと無彩色とは、モノクロカラーのことです。
無彩色は色みがないために、他の色みのある色(有彩色)との相性が合いやすくなっています。色みのある色同士(有彩色)の配色は、豊かな表現が可能な一方、お互いの色の効果を打ち消してしまう場合もあります。
しかし、無彩色はかたい印象を与える一方、どんな有彩色ともなじむ特性を持っているのです。
②中間色である
グレーは、白と黒の中間にある色なので、中間色と呼ばれます。また、純色に、グレーを足した色(これもグレーと呼ばれることがあります)のことも、中間色と呼びますので、グレーはいくつかの意味で中間色にカテゴライズされます。
中間色は、使うことで微妙な色彩表現を可能にするので、中間色であるグレーは、表現の幅を広げるという特徴を持っています。
外壁塗装にグレーを使うメリットとは?
グレーには根強い人気があります。特に、わび・さびの文化的背景を持つ日本人に好まれる色であるともいわれています。
地味で無難でありながら、クールに決まるこの色は、いくつかのメリットを持っています。
まず、グレーの外壁塗装は汚れが目立ちません。これは、忙しくて頻繁に外壁のお手入れができない現代の日本人にとって、うれしいメリットではないでしょうか。
そして、濃淡によってさまざまなイメージをかもし出せるのも、グレーのメリットのひとつです。さらに、周囲に溶け込みやすいのもグレーの長所です。
これらのメリットについて、もう少し詳しく見てみましょう。
外壁塗装でグレーが人気な理由①汚れが目立たない
車で人気の色がシルバーであるように、外壁で人気の色は中間色のグレーです。両方に共通している長所は、そうです、汚れが目立たないことです。砂ぼこりも、コケもカビも中間色である場合が多いので、グレーの外壁塗装は汚れがついても目立たないのです。
汚れが目立つ色の外壁塗装ですと、短いスパンで再塗装しなければならないでしょう。明るい色の外壁塗装は、汚れを目立たなくするために塗料を特別性にしてみたり、年一回は必ず洗浄してみたり、と手間がかかります。
一方、グレーの外壁塗装はそうした手間が省略できる場合も少なくありません。忙しい現代人にとって、汚れが目立たないことは大きなメリットです。
外壁塗装でグレーが人気な理由②さまざまなイメージを出せる
グレーの外壁塗装が人気である理由のふたつめは、その濃淡によってさまざまなイメージを出せることです。
たとえば、白に近いライトグレーは、清潔感を出すことができます。黒に近いダークグレーは、高級感や重厚感を出せます。ライトグレーよりは濃くても、少し濃いめのグレーなら、落ち着きを出すことができます。
あなたが出したいイメージに近い明るさのグレーが、きっと見つかります。グレーの微妙な濃淡によって、いろいろな印象を与えられるのです。こうした、グレーの明るさの振り幅の大きさは、自由を広げ、外壁塗装を楽しむことに役立ちます。
同じ色の濃淡で、ここまでさまざまなイメージの表現ができるものは、そう多くありません。あなたが、家を目立たせたくはないけど、おしゃれには仕上げたいと思っているなら、グレーの外壁塗装がおすすめです。
外壁塗装でグレーが人気な理由③周りになじみやすい
グレーの外壁塗装が人気である理由の三つ目は、周囲の景色になじみやすいという点です。景観を損なうということがありません。
アスファルト、コンクリート、電柱、砂、石、石垣、塀……これらの色は一般的にはグレーです。周囲の景色にはグレーがたくさん含まれているので、グレーの外壁塗装は周りになじみやすく、家が浮いてしまうということを避けられるので人気です。
このように、グレーの外壁塗装は、多くの人の求める条件を複数備えているので人気を集めているのです。
グレーの外壁塗装にするデメリットとは?
しかし、大勢の人に好まれるグレーにも、欠点がないわけではありません。外壁塗装にグレーを選ぶときにも、デメリットは存在します。これらの点に注意しないと、せっかくの外壁塗装が、イメージダウンにつながってしまうこともあります。
特に、以下の三つの点に気をつけて、グレーの明るさの種類を選んでみてくださいね。
グレーの外壁塗装のデメリット①色あせて見える場合もある
グレーが中間色であり、汚れの色も中間色なので、汚れが目立たないことについてはすでにお話ししました。ですが、これは裏を返せば、グレーが汚れの色に似ているということでもあります。
それで、グレーの明るさの度合いによっては、色があせてしまったかのように見える場合もあります。特に、薄いグレーの場合にこの傾向が見られます。ですから、明るさの選び方には要注意です。
グレーの外壁塗装のデメリット②地味になってしまうこともある
グレーは無彩色であり、鮮やかさがないため、華やかさに欠けてしまうところも難点といえば難点です。明るさの度合いによってはシックにスタイリッシュに決めることもできるのですが、色味がないぶん、どうしても地味な印象になりがちです。
この欠点を打破するには、
・アクセントカラーを入れる
・ツートンカラーにする
など、色みを加える方法が有効です。
あるいは、ダークグレーですと、地味にならずに濃い色でビシッと締まりますから、これを選ぶのも1つの手だといえるでしょう。
グレーの外壁塗装のデメリット③人気ゆえに多くの家と似てしまう
もう1つのデメリットは、グレーが人気の色であるゆえに、また無難な色であるゆえに、多くの家が同じ色なので、他の家と似てしまうところです。近所で浮いてしまうのは嫌なものですが、周囲に埋没してしまうのも望まないという方は多いことでしょう。
建て売りが並ぶ住宅街では、家のデザインそのものも似通っているケースが少なくありません。そのなかで右も左もグレーの外壁ですと、あなたの出したい個性が活きないのではないでしょうか。
そこでこの記事の続きに、没個性的にならないよう、おしゃれにグレーを活用するヒントを説明します!
グレーの外壁塗装をおしゃれにしたい!そのコツとは?
グレーでも、おしゃれに外壁塗装で望むイメージを演出したいものですね。どうすればよいでしょうか。
まず、明度で差をつける方法があります。
「明度」とは、明るさの度合いのことです。色の三大要素として、「明度」「彩度」「色相」があります。「彩度」とは鮮やかさの度合いのこと、「色相」とは赤、黄、青などの色みのことをいいます。
最初のほうで述べたように、グレーには彩度と色相がなく、明度だけがあります。その明度で差をつけると、おしゃれに決まります。
また、無機質なこの色に木のぬくもりを組み合わせる上級テクニックもあります。
さらに、色みのないグレーを引き立たせる差し色、アクセントカラーを入れる方法もあります。
詳しく見ていきましょう。
グレーの外壁塗装をおしゃれに!①出したいイメージに合う明るさを選ぶ
先ほども述べたように、明度によって表情を変えるのがこの色の面白いところです。ダークグレーは都会的な印象や個性の主張、重みを感じさせますし、ライトグレーは清楚なイメージになります。
外壁塗装を薄いグレーと少し濃いめのグレーのツートンカラーにすれば、おしゃれに決まり、地味な印象を払拭できます。
また、ライトグレーとダークグレーのツートンカラーは、周囲に埋没してしまうのを防いでくれることでしょう。
このように、出したいイメージに合う明るさの色を選び、ツートンカラーにするなど一工夫すれば、塗装の際のデメリットを消してメリットだけを残すことができるのです。
グレーの外壁塗装をおしゃれに!②木目で柔らかさを演出
グレーは機械やコンクリートを連想させるので、無機質なイメージがあり、ややもすると冷たい印象を与えてしまいます。
しかし、そこに木調のものをデザインすれば、柔らかいイメージを演出できます。木にはぬくもりを感じさせる効果があり、グレーの冷たさを緩和できるのです。
都会でも、きちんと整備されたアスファルトの道路が敷かれ、ビル群が並ぶ中に街路樹があると、ホッとするのではないでしょうか。そして、都市計画の中で生まれた街は、無機質なものと緑の木とが融合するとき、美しさを感じさせます。
同じように、家が無機質な色でも、そこに木目があると、そのコントラストが美しさを生み出すのです。
グレーの外壁塗装をおしゃれに!③アクセントカラーを入れる!
おしゃれな外壁にするときに非常に役立つのが、アクセントカラーです。アクセントカラーとは、面積の大半を占める色に対して目立つ色を少しだけ入れる時の、差し色のことをいいます。
一般的に家のアクセントカラーは、サッシの色や雨どい、一階と二階の継ぎ目のラインなどに入れます。
グレーの外壁塗装でしたら、ピンクをアクセントカラーに持ってくると可愛らしくなります。ネイビーのアクセントカラーはカッコよく決まります。ダークグレーの家に真っ白なアクセントカラーは都会的ですし、ライトグレーの家に黒のアクセントカラーはぼんやりしたイメージをキュッと締めてくれます。
こういったアクセントカラーで、この色の家が地味に見えたり没個性的になったりすることを避けられます。
まとめ:外壁塗装のグレーは自由にイメージを演出できます!
この記事では、外壁塗装をグレーにしようかと思案している方のために、そのメリットとデメリット、またおしゃれに決めるコツについて述べました。
グレーは色相と彩度のない、明度だけが特徴の色です。
メリットとしては、汚れが目立たない点、イメージの振り幅が大きい点、周りになじむ点があげられます。逆に、あせて見えてしまう場合もある点、地味な印象になる場合もある点、似た家がたくさんある点がデメリットになります。
デメリットを解消し、おしゃれな外壁塗装にするために、明度に気をつけツートンカラーにすること、木調のものを入れること、アクセントカラーを入れることなどがおすすめです。
人気のグレーは、明るさや他の色をよく考えて選べばスタイリッシュに決まります。業者ともよく相談して、いろいろな案からあなたのイメージに最も近いものを選んでください。
あなたの外壁塗装が成功しますように。