へーベルハウスの外壁塗装で知っておきたい!費用や価格、メンテナンスについて
引用元:https://www.asahi-kasei.co.jp/j-koho/index.html/
執筆者:ペイントセレクト編集長
塗装業界での長年の工事経験を元に、外壁塗装に関するお役立ち情報を発信中。読者様に正しい情報を届け、塗装に満足してもらうのが私の使命です。
へーベルハウスは大手住宅メーカー旭化成が提供する住宅です。
地震にも強い強固な作りと、独自のデザインで人気となっています。
しかし、へーベルハウスもしばらく住んでいると
●どうメンテナンスをしたらいいの?
●塗り替えをしようとすると、どれくらい費用がかかるの?
と疑問に思うことはありますよね。
今回は、へーベルハウスによく使われるへーベル外壁材の特徴・ヘーベルハウスの外壁塗装の費用や価格・メンテナンスついて、詳しく解説していきたいと思います。
へーベルハウスの外壁についての知識を手に入れて、適切な塗り替えやメンテナンスができるようにしましょう!
もくじ
ヘーベル外壁材の特徴とは?知っておきたい特殊な性質!?
まずはへーベルハウスに使われている、ヘーベル外壁材ついて説明します。
ヘーベルハウスでは、外壁にALC(軽石に鉄筋を差し込んでコンクリートのようにしたもの)という特徴的な外壁材が使われており「ヘーベル」と呼ばれています。
ヘーベル外壁材は、「軽量気泡コンクリート」を意味するALCという素材から出来ています。
厚みのある外壁材は強い耐久性と防火性もたらし家に重厚感や高級感を与えますが、ヘーベル外壁材はクセのある特徴を持ち、劣化がわかりやすいので、まずはその特徴を充分に理解しましょう。
以下の項目で説明する症状が出るときが、塗装の塗り替えを考え始める時期です。
へーベル外壁の特徴①外壁のクラックが発生する
へーベルは外壁材の構造が鉄筋を組んだコンクリートのため、錆により鉄筋が膨れ外壁塗装へクラックとしてひび割れが露出することがあります。
一定の年数が経つと経年劣化によるヘアークラック(髪の毛ほどの太さのひび割れ)が必ず見え始めるのです。
まだヘアークラックであれば原因は塗装の乾燥なので、住宅には影響がありません。
しかし3mmを超える大きなクラックができた際は、早急に補修を必要とします。
なぜならそのクラックの間に雨水等が入ることで、ヘーベル内部の鉄筋が錆びて膨らみ、さらに外壁材を大きく壊す危険性があるためです。
へーベル外壁の特徴②外壁目地に入れるコーキングが剥がれる
塗装の経年劣化にともなってコーキングが剥がれることがあります。
ヘーベル外壁材は、1つのブロックが縦60cm×横200cmのサイズであり、目地が多くコーキングの量が多いのが特徴です。
このコーキングは塗装の前に打つため、通常は塗装に守られています。
しかし、経年劣化の影響で、約15年でコーキングの交換または補充の時期となります。
コーキングを家全体で張替をした場合、20万円前後の費用が掛かります。
特徴③塗装材が剥がれるとカビが生える?!
ヘーベル外壁材は、コンクリート内に気孔があり調湿性能により水分を含みやすい性能を持っています。
そのため、本来ヘーベル外壁材の防水機能を担っている塗装剤が劣化により剥がれてしまった場合は、防水性能が落ち自宅内部の壁内へ湿度を与えてしまいます。
その結果、最悪な場合はカビなどが発生する可能性もあります。
へーベルハウスの外壁工事では通気を確保する工事も同時に行われます。
そのため、塗料の耐用年数などを踏まえて、住宅の維持のためにも外壁塗装の塗り直し工事を定期的に行う必要があります。
ヘーベルの外壁塗装のメンテナンス方法は?
ここまでは、へーベルハウスの塗り替えの目安となる劣化について説明しました。
ですが、そもそも外壁の劣化を避けるためには普段はどのようなメンテナンスをすればよいのでしょうか?
ALC外壁は、厚みがあり、かつ特殊な構造のコンクリートを採用しているため、耐火性や遮音性、耐震性が高いとされています。
そして、メーカである旭化成は、
「サイディング外壁に全てのポイントでまさっており、張替えも不要、半世紀もしくは半永久的に工事が不要」
とうたっています。
しかし、安易にそれを信じてはいけません。
いかに丈夫なALC外壁でも、表面の塗装や目地シーリングの寿命の限界は15年です。
ただし、日々のメンテナンスにより、一日でも長く美しく、持たせることは可能です。
メンテナンスの仕方を見ていきましょう。
日々のメンテナンスは土埃や苔の洗浄
へーベル外壁に限らずですが、外壁塗装の主な劣化症状としては、塗装の色落ちや苔の発生があげられます。
紫外線を起因とする色落ちは、メンテナンスで防げるものではありませんが、土埃や苔は日々メンテナンスできるものです。
苔の発生は特に空気中の埃・湿気がある場所で見られるようになります。
こちらは、月に一度の頻度で構いませんが、お庭用の水栓シャワーで流しながらデッキブラシ等でこすりましょう。大部分の汚れや苔は落ちます。
また二階などの高さのある場所においては、高圧洗浄機などで掃除が可能です。
その際には塗装が剥がれないよう、一点めがけて、水圧を掛けないようにしてください。
外壁を長持ちさせるためにはこのような日々のメンテナンスとしてできることを続けることが大切です。
ヘーベルハウス塗装の費用は?DIYできるの?
先ほども説明したへーベル外壁材の特徴により、最初の塗装後、10年くらい経つと再塗装を検討する時期が来ます。
塗装の費用は、足場の設置や養生も含めると決して少額ではおさまりません。
そこで簡単にですが、へーベルハウスの再塗装にかかる費用をまとめてみました。
もちろんこれから説明する項目はあくまで目安になるので、正確にどれくらいかかかるか知りたい人は、外壁塗装業者に見積もりを取りましょう。
平家と2階建の場合での再塗装費用の違い
ここでは、平均的な36坪の面積の場合の価格をお伝えします。
塗料によって、多少の費用の違いはありますので、ここでは純正塗料のグランロックを使って再塗装をした場合の説明をします。
家の特徴 |
かかる再塗装費用 |
ヘーベル外壁材を使った36坪の二階建て |
約80万円〜100万円 |
ヘーベル外壁材を使った36坪の平屋 |
約60万円 |
平屋の場合だと料金が安くなっているのは、足場や施工範囲が狭くなるなど、作業効率が大きく変わるためです。
平屋でなくても、建築時に耐用年数が長い塗装を使用することで、アフターメンテナンスを少なくさせれば、トータルとしてかかるコストを抑えることができます。
へーベルハウスの外壁塗装のDIYは可能?
結論から言うと、へーベルハウスの外壁塗装のDIYは不可能です。
そしておすすめ出来ません。
外壁塗装は安ければ良いというものでもありません。
建物に問題がなく、ただ塗装すれば良い、と言うことであればDIYできないこともないですが、再塗装を考えるのは、築10年以上経過してからのことが多いでしょう。
その場合は、建物自体も劣化しているので、とても初心者の力でなんとかなるものではないのです。
例えば、前述したように、へーベルハウスの外壁工事では通気を確保する工事も行いますが、DIYでは実現できないでしょう。
またほかにも気付かないような雨漏りがあったり、些細な施工不良で将来、取り返しのつかないことになったりする可能性もあります。
へーベルハウスの外壁塗装は必ず、業者に依頼するようにしましょう。
へーベルハウスに使われる塗装の種類や色
一般的に外壁塗装で用いられる塗料は、グレードの高い順に、フッ素系・シリコン系・ウレタン系・アクリル系に分けられます。
最近では、アクリル系やウレタン系は、価格こそはリーズナブルですが、耐久性に劣るのであまり使用されておらず、最も人気なものは、シリコン系です。
そして、外壁材ヘーベルには、純正塗料として旭化成から出されている「パワーボード純正塗料」がよく使われます。
これは、アクリルシリコン塗料というアクリル系とシリコン系を合体させた塗料になります。
表情多彩のバリエーションと自由自在のコーディネートは、パワーボードとの相性も抜群で、高い性能を発揮します。
ヘーベルハウスの外壁塗装を長持ちさせるためには、純正塗料を使うのがおすすです。
この「パワーボード純正塗料」には代表的な2種類があるので紹介します。
またコーティング材の紹介もしますので、それぞれの特徴を押さえて、塗料選びの参考にしてみてくださいね!
①ヘーベル外壁材 純正塗料『グランロック』
引用元:https://www.asahikasei-kenzai.com/akk/powerboard/coating/granrock.html
ヘーベル外壁の塗料の中でも、最もポピュラーな塗料の一つです。
ベース色15色とアクセント色6色の全21色のバリエーションを持ち、花崗岩をイメージして造られた高級感のある仕上げ塗材です。
グランロックはベースカラーとなる下塗り剤と多彩チップを含む上塗り剤の2工程で成る塗装仕様です。
下塗り・上塗りいずれも高耐候のアクリルシリコーン樹脂を主原料としており、期待耐久年数は、10年から15年となります。
グランロック塗装は、太陽光の影響によるシーリング部の劣化が進行する心配がありません。
②ヘーベル外壁材 純正塗料『イベリアン』
引用元:https://www.asahikasei-kenzai.com/akk/powerboard/coating/iberian.html
ヘーベル外壁材の塗料の中でも、高級な塗料材です。
主成分では、グランロック塗装と同じく高耐候アクリルシリコーン樹脂を使用しており、優れた耐候性と防汚性を発揮します。
イベリアンは塗装を上塗り・中塗り・下塗りの3層で構成し、より長くその美しさを保ちます。
期待耐用年数は20年から25年となります。
カラーバリエーションも系統別に分かれた全24色から多彩な組み合わせは、御影石調の美しい耐候性に加え、重厚優美な深みのある外観を作り出します。
価格帯として、グランロックに比べて少し高くなりますが、組み合わせにこだわりたい方にはおすすめです。
③ヘーベル外壁材 光触媒コーティング『デュラ光』
引用元:https://www.asahikasei-kenzai.com/akk/powerboard/coating/dura_hikari.html
デュラ光は塗料ではありませんが、よく使われるのでここで紹介します。
ヘーベルのパワーボード純正塗料「イベリアン」や「グランロック」と組み合わせて使用するコーティング剤です。
デュラ光の光触媒コーティング剤とは、紫外線が壁面についた汚れと化学反応を起こし、壁面の汚れを分解します。
また親水物質を特殊配合して親水膜を作りチリや埃の付着を低減する効果があるものです。
特徴としては、太陽光(紫外線)が当たると化学反応を起こし、壁面に付着する汚れを分解します。
また同時に表面には、親水作用が生じるため、降雨時に薄外汚れ物質の下に入り込み、自動的に洗い流す仕組みが生まれます。
デュラ光の期待耐用年数は、30年と塗装の中でもトップクラスを誇ります。
特に土埃などの郊外型汚れや、油・すすなどの都市型汚れに対して、低減効果があります。
まとめ:へーベルハウスの外壁塗装は優良業者に依頼しよう
この記事では旭化成が提供する外壁材ヘーベルの特徴とメンテナンス、そして純正塗料を中心にご紹介しました。
重厚感かつ高級感溢れるお家の外観が好みの方は、ぜひヘーベルの純正塗料での外壁塗装がおすすめです。
そして今回ご紹介した定期的なメンテンスなどに注意すれば、いつまでも美しい家を保つことができるでしょう。
へーベルハウスを外壁塗装する際には、しっかりとした必ず専門業者に相談するようにしましょう。
初心者がへーベルハウスの外壁塗装をDIYすることは出来ません。
ペイントセレクトでは、直接コンシェルジュがヒアリングをし、要望・予算を確認したうえで優良業者をご紹介します。
ご希望にあう複数業者へ見積もりを取り、またその見積もりを持って、内容の説明をさせていただき、納得いただいた上で工事を進めてまいります。