外壁塗装で起こりやすい近隣トラブル!よくある事例と対処法を紹介
執筆者:ペイントセレクト編集長
塗装業界での長年の工事経験を元に、外壁塗装に関するお役立ち情報を発信中。読者様に正しい情報を届け、塗装に満足してもらうのが私の使命です。
「いよいよ我が家の外壁塗装工事が始まった!」
きっと工事期間中は、完成を楽しみにしてワクワクしていることでしょう。
しかし油断は禁物です。
外壁塗装工事をするときは「近隣トラブル」に注意する必要があります。
捉え方や価値観は人それぞれ。
あなたが大丈夫だと思っていても、近隣住民からしたら苦痛や不安などを抱く場合もあります。
外壁塗装は近隣住民にも影響があるものと認識して、トラブルが起きないように配慮することが大切です。
この記事では、近隣トラブルの事例と防止策を紹介します。
あなただけではなく、近隣住民も安心できる外壁塗装をおこなうためにも、ぜひ参考にしてください。
もくじ
外壁塗装で起こる近隣トラブルにはどんなものがあるの?
外壁塗装工事にかかる期間は14日前後。
1日だけなら我慢できることでも長期間となると苦痛に感じたり、不満を抱える人もいるでしょう。
近隣トラブルを起こさないようにするためには、まずはトラブル事例を知ることが大切です。
近隣トラブルの事例は主に以下の8つです。
1.挨拶がない、工事の情報が伝わっていない
2.足場工事の音がうるさい
3.作業車が道路をふさいでいる
4.塗料の臭いがきつくて苦痛
5.塗装業者の職人のマナーが悪い
6.車や建物などに塗料がついた
7.高圧洗浄時の汚れが飛んできた
8.職人が勝手に敷地内に入ってきた
次の章から、「ご近所とのトラブルで起こりやすいもの」「特に隣接する家とのトラブルで起こりやすいもの」の2つのパターンに分けて、詳しく紹介します。
ご近所との外壁塗装トラブルで起こりやすいもの5つ
外壁塗装工事の近隣トラブルの代表的な5つをはじめに紹介します。
たとえあなたが配慮していたとしても、業者の配慮が足りていないことでトラブルにつながる恐れもあります。
事例をしっかりと頭にいれておけば、対策も立てやすくなります。
1-1.挨拶がない、工事の情報が伝わっていない
外壁塗装をするときは、工事の情報を事前に近隣住民に伝える必要があります。
「いつ」「どこで」「何をするのか」を伝えておくことで、近隣住民の不安を減らすことが可能です。
挨拶もなくいきなり工事がはじまると、近隣住民は驚いたり不安になるものです。
近隣住民にとっては普段と違うことが起きているのだから、不安に感じるのも仕方ないでしょう。
1-2.足場工事の音がうるさい
足場部材は金属製のため、工事中は金属を打ち付ける音が1日中響きます。
早いときでは朝8時ごろから作業開始することもあるため、人によっては睡眠を妨げられることもあります。
赤ちゃんがいる家庭や、日中自宅で過ごすことが多い人にとっても、足場工事の騒音が苦痛になることもあるでしょう。
1-3.作業車が道路をふさいでいる
大型車両が頻繁に出入りする工事中は、近隣住民の安全にも配慮する必要があります。
せまい道路の場合は特に通行の邪魔になるため、トラブルが起きやすいです。
通行の邪魔にならない場所に停める、近隣住民が自宅への出入りに邪魔にならないように配慮することが大切です。
1-4.塗料の臭いがきつくて苦痛
塗料は独特の臭いがするため、どうしても我慢できないという人もいるでしょう。
特にシンナーで希釈するタイプの塗料は臭いがきついため、頭痛などの体調不良を起こす人もいます。
工事期間中は窓が開けれない、洗濯物に臭いがつくから干せないなどのトラブルが起きる可能性があります。
1-5.塗装業者の職人のマナーが悪い
工事そのものではなく、塗装業者の職人のマナーが原因でトラブルが起きる場合もあります。
ゴミを散らかす、外でタバコを吸う、タバコのポイ捨て、態度が悪い、話し声がうるさいなど、マナー違反を不快に感じる人は多いかと思います。
隣接する家とのトラブルで起こりやすいもの3つ
近隣トラブルで特に注意する必要があるのが、隣や裏など隣接する家とのトラブルです。
隣接する家だからこそ、迷惑をかけたり被害をあたえる可能性が高くなります。
あなたと塗装業者が一丸となって、隣接する家への配慮をおこないましょう。
以下では、隣接する家とのトラブルで起こりやすい事例を3つ紹介します。
2-1.車や建物などに塗料がついた
塗料は液体のため風で飛ぶこともあります。
しっかりと養生をしていても、ほんのわずかな隙間から飛んでしまうこともあるため、塗料の飛散を完全に防止することは難しいです。
そのためどんなに注意して作業をしていても、隣接する家の車や建物に塗料がついてしまいトラブルが起こる可能性があります。
相手が弁償を求めてきた場合は応じる必要がありますが、塗装業者の責任になるため弁償費用は業者負担です。
2-2.高圧洗浄時の汚れが飛んできた
塗料だけではなく、高圧洗浄時の汚れが飛ぶこともあります。
水が飛び散らないように養生はしますが、高圧洗浄の圧力は非常に高いため水が跳ね返って飛散することは完全に防げません。
洗濯物や植木などに汚れがついてしまいトラブルが起こる可能性があります。
また、汚れ以外にも洗浄時の音がクレームになる場合もあります。
2-3.職人が勝手に敷地内に入ってきた
塗装工事をする家と隣家の間隔がせまい場合、やむを得ず隣家の敷地内に入って作業することがあります。
隣家の住民の許可を取っていれば問題ありませんが、職人が勝手に隣家の敷地内に入って作業してた場合はトラブルが起こる可能性があります。
外壁塗装の近隣トラブルを防ぐためには?
外壁塗装の近隣トラブルが起こる原因はさまざまです。
十分に配慮していても、トラブルが絶対に起きないというわけではありません。
とは言え、できることならトラブルは避けたいですよね。
自宅の外壁塗装工事が原因で、近隣住民との関係が悪化してしまうのは心苦しいでしょう。
この章では、外壁塗装の近隣トラブルを防ぐための防止策を2つ紹介します。
決して難しいことではないので、外壁塗装工事をするときの参考にしてくだい。
防止策1.工事前の挨拶をおこなう
工事前の近隣挨拶は必要不可欠です。
事前に外壁塗装工事をすることを伝えておくことで、さまざまなトラブルを防ぐことができます。
工事前の挨拶がなぜトラブル防止につながるのか、以下の表にまとめました。
トラブルの内容 |
トラブルを防ぐことができる理由 |
足場工事の騒音によるトラブル |
・事前に心構えをしてもらえる ・足場工事の日だけの我慢だと思ってもらえる |
作業車によるトラブル |
・事前に対処ができる ・注意して通行してもらえる |
塗料の臭いによるトラブル |
・事前に心構えをしてもらえる ・理解を促すことができる |
塗料や汚れの飛散によるトラブル |
・洗濯物は外に干さないようにしてもらえる ・植木鉢など動かせるものは移動してもらえる |
すべての人が快く理解してくれるとは限りませんが、事前に情報を伝えていた方が理解を得やすいです。
近隣へ挨拶するときのポイントは以下のとおりです。
- 工事1週間前までには挨拶に行く
- 挨拶する範囲は最低でも左右3軒、向かい3軒、裏3軒
- 工事期間、工事内容、時間・作業日、工事場所、施工業者の情報を明確に伝える
- 迷惑がかかる内容を伝える(足場の騒音や塗料の臭いなど)
- 注意事項を説明する(洗濯物は外に干さない、敷地に入って作業するなど)
工事前の挨拶は基本的に業者がおこないますが、あなたからも挨拶しておくことでよりトラブルを防ぐことができます。
また、挨拶時の粗品も業者が用意してくれることがほとんどです。
もしも用意されない場合は、500円くらいのタオルや洗剤などの日用品を準備しておきましょう。
防止策2.近隣に配慮できる優良業者を選ぶ
外壁塗装工事の近隣トラブルは、業者の協力も必要です。
工事が始まる前から終わるまで、十分な配慮やマナーを守ってくれる優良業者を選ぶことが大切です。
優良業者は塗装に関する知識や技術が高いだけではなく、マナーへの意識も非常に高いです。
教育の一環としてマナーの指導を徹底している業者も多くいます。
近隣トラブルを起こさないために、業者を選ぶときは以下のポイントを参考にしてください。
- 丁寧に説明をしてくれる
- 質問や相談にきちんと答えてくれる
- 接客態度が良い(訪問時の態度やマナーを見る)
- 業者の利益だけではなくあなたや近隣住民のことも真剣に考えてくれる
- 実績が豊富(ユーザーが多い、評判が良い)
実際に工事をしてみないと分からない部分もあるかもしれませんが、上記の項目をクリアしている業者は「優良業者」であることが多いです。
あなたも近隣住民も安心できるような「優良業者」を選ぶように心掛けてください。
自分が被害者に!近隣の外壁塗装でトラブルが起きた場合の対処法
外壁塗装工事は「近隣に迷惑をかけてトラブルが起きる可能性がある」ということをお伝えしましたが、あなたが被害者になる可能性もあるということも忘れてはいけません。
万が一近隣の外壁塗装工事で被害にあった場合は、以下の順序でステップを踏んで対処することをおすすめします。
- 近隣の塗装工事をしている業者にトラブルの内容を伝える
- 塗装工事をしている住人に直接トラブルの内容を伝える
- 弁護士などの専門家に相談する
対処法ステップ①近隣の塗装工事をしている業者にトラブルの内容を伝える
ステップ①は、近隣の塗装工事をしている業者にトラブルの内容を伝えることです。
工事の挨拶に来たときに、工事内容や会社情報が記載された挨拶状を受け取ったかと思います。
挨拶状に記載されている電話番号に連絡をして、トラブルの内容を伝えましょう。
きちんとした業者ならば適切に対処してくれます。
もしも物が汚されたり壊れた場合でも、保険で対応してくれるところがほとんどです。
もしも業者が対処してくれない場合は、ステップ②に進みます。
対処法ステップ②塗装工事をしている住人に直接トラブルの内容を伝える
ステップ②は、塗装工事をしている住人に直接トラブルの内容を伝えることです。
塗装工事をしている業者が「悪徳業者」の場合は、きちんと対処してくれない可能性があります。
その場合は、塗装工事をしている住人に直接トラブルの内容を伝えましょう。
ただし、問題が荒立つような言い方はできるだけ避けた方が良いです。
トラブルの内容を伝えるときは、以下のポイントを参考にしてください。
- 住人のせいにするような言い方は避ける
- トラブルの内容は明確に伝える
- 住民から施工業者にトラブルの内容を伝えてもらう
同じ内容でも伝え方ひとつで相手の印象は大きく変わります。
これまでのご近所付き合いを崩さないためにも、怒鳴ったりきつい言い方は避けて伝えるようにしましょう。
もしも住民がが対処してくれない場合は、ステップ③に進みます。
対処法ステップ③弁護士などの専門家に相談する
ステップ③は、弁護士などの専門家に相談することです。
業者も住民も対処してくれない場合は、弁護士などの専門家に相談しましょう。
まずは「法テラス」「自治体」「弁護士会」などに相談して、今後どのように対処するべきかアドバイスを受けます。
それでも解決しないのであれば、最終手段として訴訟を起こすことも可能です。
しかし訴訟を起こすとなれば、費用も気力も使うことになります。
近隣との関係性にも影響をおよぼすため、慎重に判断することをおすすめします。
まとめ:外壁塗装はあなただけの問題ではない!近隣トラブルが起きないように注意しよう
いかがでしたか?この記事を読んで、外壁塗装工事は「近隣住民への迷惑・苦痛・不安などの影響をおよぼす可能性がある」ということがお分かりいただけたかと思います。
外壁塗装はあなただけの問題だけではありません。
何らかの影響があるかもしれないということを、近隣住民にも理解してもらう必要があります。
工事前の挨拶をしっかりおこなうことは、近隣トラブルの最大の防止策とも言えるでしょう。
あなたの配慮も必要ですが、業者にも十分な配慮を求めることが大切です。
そのためには、塗装に関する知識や技術が高いだけの業者ではなく、マナーへの意識も高い業者を選ぶように心掛けましょう。
業者の選び方で、工事期間中にあなたや近隣住民が抱える不満や不安は随分と減ります。
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