外壁塗装はDIYできるの?方法や手順を徹底解説
執筆者:ペイントセレクト編集長
塗装業界での長年の工事経験を元に、外壁塗装に関するお役立ち情報を発信中。読者様に正しい情報を届け、塗装に満足してもらうのが私の使命です。
最近では、さまざまな物をリペア・リメイクするDIYがブームとなっています。外壁塗装も専門業者に任せるのではなく、自分でDIYできるの?という疑問を持っている方も多いと思いますが、実はDIY可能です!
しかし、自分で足場などの道具や外壁用塗料を用意して塗装を行う場合、「どの塗料を用意するのか?」「どのような手順で進めれば良いのか?」など、さまざまな疑問が出てくるでしょう。
そこで今回は、専門業者に依頼せずに外壁塗装をDIYで行う場合、どのように進めていくのかを解説します。
もくじ
外壁塗装をDIYで行う魅力を知ろう
みなさんは外壁塗装のDIYのどこに魅力を感じていますか?自分で外壁塗装が楽しめる、専門業者に依頼しないから安く済むなど、さまざまな魅力があります。
何よりも自分で外壁塗装を終えた後の達成感は、何事にも変えられません。また、専門業者に依頼することで発生する、高額な費用もかかりません。
安く済み、なおかつ自分で外壁塗装が行えたという達成感まで味わえるため、外壁塗装を自分で行うDIYは魅力で溢れています。
外壁塗装をDIYで行うには事前準備が大事?
DIYにおいては事前準備が完成度を左右します。外壁塗装を初めて行うという方は、特に入念に事前準備を行う必要があります。
しかし、事前準備は想像以上に大変です。例えば、塗装には当然ながら塗料が必要ですが、塗料種類は1種類だけ用意すればいいわけではありません。また、高いところを塗装するには、必ず足場も必要となります。
DIYするにあたって必要になる道具は数十種類にも及ぶため、事前準備でこれらの道具を揃えておく必要があります。
準備の手順
はじめは下塗り塗料を準備しよう!
まず始めに用意すべきは「下塗り塗料」です。この下塗り塗料の質が外壁塗装の出来栄えを左右します。
下塗り塗料は壁面を保護する役割だけでなく、上塗り塗料との接着剤の効果もあります。
下塗り塗料は、主に「シーラー・プライマー」などのさらさら系と「フィラー」などのどろどろ系に分かれます。
シーラーやプライマーなどのさらさら系は錆止め効果が期待でき、フィラーのようなどろどろ系はひび割れ改善に一役買います。
費用相場は20,000円〜50,000円です。かなり安い塗料も出回っていますが、値段で決めると質が悪く後悔します。
耐久性を上げる上塗り塗料を用意する
次に用意するのは「上塗り塗料」です。どのような上塗り塗料を使うのかによって、外壁の耐久性と仕上がりが変わります。
上塗り塗料は、「アクリル塗料」「ウレタン塗料」「シリコン塗料」「フッ素塗料」の4種類に分けられます。
1㎡あたり1,000円〜4,000円で購入できますが、下塗り塗料同様に、値段の高い安いでは判断しないでください。
費用相場は、塗装範囲にもよりますが、約100,000円です。
フッ素塗料がもっとも高価ですが、耐久性は15年〜20年と長持ちします。外壁の素材や状態に合わせて上塗り塗料を選びましょう。
必要な道具は20種類以上にものぼる
最後にそのほかの部品を用意しましょう。外壁塗装には必要となる道具が20種類以上もあります。ここでは、最低限必要な道具をご紹介しますが、外壁の状況や家屋の規模により、道具の個数や種類がさらに増えるケースもあります。
必要な道具 |
費用相場 |
必要な道具 |
費用相場 |
ハケ |
数百円〜10,000円程度 |
養生テープ |
300円程度 |
ローラー |
3,000円前後 |
マスカー |
20,000円前後 |
ローラー皿 |
300円程度 |
スクレーパー |
1,000円程度 |
マスク |
300円程度 |
剥離剤 |
10,000円前後 |
ゴーグル |
300円程度 |
ワイヤーブラシ |
2,000円〜10,000円前後 |
ビニール袋 |
無料 |
金属たわし |
100円前後 |
ウエス |
2,000円程度 |
サンドペーパー |
1,000円程度 |
高圧洗浄機 |
10,000円〜30,000円程度 |
はしご |
10,000円〜20,000円程度 |
養生シート |
3,000円程度 |
足場 |
100,000円〜200,000円前後 |
ブルーシート |
1,000円〜3,000円 |
ヘルメット |
5,000円程度 |
マスキングテープ |
1,000円程度 |
塗料固化剤 |
3,000円程度 |
この中でも特に高額なのは、高圧洗浄機の約10,000円〜30,000円、足場を業者依頼した場合の約100,000円〜200,000円です。
上記全てを含めると、専門業者に依頼せず、DIYで塗装を行う場合、自己費用で最低でも約200,000円〜400,000円はかかります。
これだけの費用がかかり、道具を揃える必要はありますが、外注した場合の費用相場は約800,000〜1,200,000円かかりるためコストだけを重視するならば圧倒的にDIYがお得です。
外壁塗装前にヒビ割れ対策も学んでおこう
外壁塗装をする際、壁面にひび割れがないかを確認しましょう。ひび割れは放置してしまうと、さらに状態が悪くなります。
ひび割れから家屋の劣化や浸水などの被害も進んでいくため、要注意です。
ひび割れには、「コーキング剤」「コーキングガン」「パテベラ」などを用いて、早急に対処しましょう。
どうしてもひび割れを修繕できない場合は、そこだけ専門業者に依頼することも検討しましょう。
外壁塗装の手順は何から始めるのが正解?
決められた手順で外壁塗装を行うことで、専門業者と同じ流れで塗装が行えます。間違った手順で塗装してしまうと、塗装漏れや塗装剥がれを引き起こします。
わざわざ数十種類にも及ぶ道具を調達して外壁塗装をDIYで行うため、正しい手順でキレイに外壁を塗装しましょう。
正しい手順
①まずは古い塗装から剥がしていく
下塗り塗料と壁面の密着性を高めるために、古い塗装を剥がします。使用する道具は、「スクレーパー」や「剥離剤」です。
ここは最初の大事な工程です。きちんと古い塗装が剥がせていないと、その後の工程で失敗します。
外壁が金属製でできている場合、付着した錆も一緒に落としましょう。木製の場合には、コケが生えていることもあるため、汚れはすべて落とすことを心掛けてください。
②壁面に付着した汚れやコケを洗浄する
塗料をキレイに塗るためには、壁面に付着した汚れやコケは必ず落としましょう。
なぜなら、そのまま外壁塗装を行と、塗料がきちんと塗れず剥がれる原因となるからです。
また、下塗りの時点でキレイに塗れていないと、後々の上塗りなどにも影響を及ぼします。
下塗りは大事な工程ですので、その前にしっかりと壁面の洗浄をしておきましょう。
③周りに塗料が付かないように養生する
養生とは、周りに塗料が付着しないように防ぐ作業のことです。専門の道具「養生テープ」を用いて行いましょう。
ガムテープなどでも代用できますが、完成後の仕上がりを考えると、「マスカー」などの養生専門道具を用いて保護することが理想です。
④ヒビ割れしている箇所を補修していく
ひび割れを放置していると、更なるひび割れや壁面の劣化を促します。見つけ次第、キレイに補修しましょう。
専門道具である「シーリング材」を用いることで、壁面の修繕ができます。また、目地材が劣化している場合には、「コーキング材」を用いて修繕します。
この作業は、防水効果が期待できるため、必ず行ってください。
⑤塗料垂れに注意しながら下塗りを行う
では、いよいよ塗装の工程へと入ります。ローラーに付ける塗料の量ですが、垂れるほど付けないようにしてください。
素早くサッと塗り上げるのがコツです。下塗りの出来栄えがよければ、後の中塗りがキレイに仕上がります。
⑥中塗りで壁面の耐久性をアップさせる
中塗りとは、下塗り塗装で壁面に接着性を持たせてあるところへ、さらに塗装による厚みを持たたせる塗装です。
塗装方法は下塗りのときと同じですが、下塗り塗装の乾燥時間に気をつけてください。
夏の暑い日は数時間、冬の寒い日は丸1日乾燥に時間がかかります。
目安としては、気温5度未満、湿度85%以上のときは乾燥不足で不具合が出る可能性があるため、注意してください。
この中塗り作業により、壁面に厚みができ、ひび割れなどの危険性が軽減されます。
細かな部分は、刷毛などを使えばキレイに仕上がります。
⑦最後は上塗りでキレイに仕上げる
最後の仕上げとして、上塗り作業を行います。上塗りは外壁塗装の最終工程であるため、キレイに仕上げることを意識しましょう。
ここで気を付けるのは、中塗りがきちんと乾燥しているかどうかです。乾燥せずに上塗りをしてしまうと、キレイに塗れず失敗します。
外壁塗装をDIYで行うメリット・デメリットとは?
最後に、外壁塗装をDIYで行う上でのメリットとデメリットを確認しておきましょう。
本当に自分で外壁塗装ができるのか?外壁の状態から考えると、専門業者に依頼したほうが良いのか?などを整理しています。
外壁塗装をDIYで行うメリット
①専門業者に依頼しないため、1,000,000円前後の費用が、200,000円〜400,000円程度で済む。
②自分のタイミングで外壁塗装が行えるため、土日などの休みに限定して作業が行える。
③自分の家をDIYで外壁塗装できたという満足感や達成感が味わえる。
④好きな色、好きなデザインで外壁塗装が行える。
外壁塗装をDIYで行うデメリット
①はしごや脚立を使っての作業があるため、誤って落下する危険性がある。
②外壁塗装初心者の場合、キレイに塗装が仕上がらず、塗装が剥がれるなど失敗に終わる可能性がある。
③知識不足から、道具の用意や塗装に膨大な時間がかかる。
まとめ
外壁塗装をDIYで行うための方法や手順を中心に解説しました。外壁塗装には思ったより費用や道具がかかることが分かっていただけたのではないでしょうか?
コスト最重視!という方にはDIYもオススメですが、事前準備が大変なこと、高所を塗装する場合、慣れている方でも落下の危険性があることなどを考えると、専門業者に依頼した方が結果的に良い選択となる場合も多いでしょう。
それでもDIYしたいという方は、いきなり外壁の塗装ではなく、犬小屋や家具など、小さな物から腕を磨くのも良いでしょう。
基本的には、外壁塗装は専門業者に依頼するほうが簡単です。まずは見積もりをとってプロに任せることを検討してはいかがでしょうか。
ペイントセレクトでは、直接コンシェルジュがヒアリングをし、要望・予算を確認します。
そしてご希望にあった複数業者へ見積もりを取り、またその見積もりを持って、内容の説明をさせていただき、納得いただいた上で工事を進めてまいります。
スタッフがお客様と一緒になって、最初から最後まで外壁塗装をサポートいたします!