40坪の外壁塗装はいくらかかる?相場価格を調査!【内訳も解説】
執筆者:ペイントセレクト編集長
塗装業界での長年の工事経験を元に、外壁塗装に関するお役立ち情報を発信中。読者様に正しい情報を届け、塗装に満足してもらうのが私の使命です。
この記事をお読みの方の多くは、外壁塗装をお考えのことでしょう。家を買ってから初めての外壁塗装だ、という方もいらっしゃるかもしれませんね。
外壁塗装は、かなり費用がかさむものです。ですから、資金を貯める、あるいは調達するためにも、だいたいの相場価格を知っておきたいものです。
この記事では、特に40坪の家をお持ちの方を対象に、外壁塗装の相場と内訳、良い業者の選び方について解説していきます!ぜひ最後までお付き合いください。
もくじ
40坪の家の外壁塗装ーざっくりとした相場はおいくら?
40坪の家の外壁塗装の相場は、屋根工事抜きで、だいたい60~140万円です。「どうして80万円もの振り幅があるの?」と疑問に思われることでしょう。
それは、使用する塗料の種類や、外壁の種類、また家の形によってコストに差が出てくるからです。高い塗料を選べばコストは上がりますし、特殊な形の家でしたら足場を余計に組む必要が生じて、足場代が余分にかかるかもしれません。
塗料の種類による価格の違いについては、次の小見出しで詳しく説明しますが、一般的に安い塗料は耐久性が低く、高値の塗料ほど長持ちします。
塗料の違いで価格の振り幅は大きく違います
塗料にはいくつかの種類があり、それによって外壁塗装の相場価格は大きな振り幅を持ちます。
先述したように、価格の安い塗料は耐用年数が短く、価格の高い塗料になるほど耐用年数が長くなっていくのが一般的です。
耐用年数が短い塗料を選ぶと、かえって非経済的になるケースもあります。例えば、耐用年数が10年以下の塗料を選ぶとします。そうしますと、20年間に2回は外壁塗装をしなければなりません。この場合、塗料以外の足場代や諸経費も2回支払わなくてはならないという計算になります。しかし、20年持つ塗料を選べば、足場代や諸経費の支払いは20年間に1回で済みます。
それでは、40坪の家の外壁塗装の相場価格はどうなっているのでしょうか。下記は、40坪の家における、塗料の種類ごとの屋根工事抜きの相場価格と耐用年数の違いです。(足場代や諸経費は含んでいます。)
塗料 |
価格 |
耐用年数 |
アクリル |
60~75万 |
5~7年 |
ウレタン |
72~92万 |
6~8年 |
シリコン |
83~110万 |
10~15年 |
フッ素 |
99~121万 |
15~20年 |
断熱 |
129万 |
10~15年 |
光触媒 |
142万 |
10~15年 |
それぞれの塗料の特徴については、外壁塗装検討中の方必見!塗料の特徴・単価・選び方を種類別に解説!をご覧ください。
塗料以外の経費の相場はこのくらいです
塗料の違いによって価格に差が出ることはご理解いただけたことと思います。
では、塗料以外の、あまり変動しない経費の部分の相場価格はどうなっているのでしょうか。
塗料以外の経費には、下記の項目の費用が含まれます。
- 足場
- 高圧洗浄
- 養生・飛散防止ネット
- コーキング
- 下地補修
- 下塗り
- 諸経費
各項目の内訳と作業内容については後ほどご説明します。
塗料以外のこれらの項目の費用を合わせますと、平均的なところで40坪では55万円ほどかかります。もちろん、業者や家の形や外壁の傷み具合によって実際のコストはさまざまですので、あくまで目安です。これに塗料代がプラスされる感じです。
塗装面積はこうやって計算する!40坪の場合の概算
「だいたいの目安ではなくて、うちの場合に実際にかかる費用に近い数字は出ないの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。そう思われるのも、もっともですよね。そこで、この項目では外壁面積からコストを算出する方法について軽く触れておきます。
まず、40坪の家という場合、家の床の延べ面積が40坪ということを指します。平屋ではそのまま床面積が40坪、2階建てや3階建てでは各フロアの床面積の合計が40坪ということです。
次に、坪数を㎡に換算します。一坪は3.3㎡なので、40坪は132㎡になります。
この、床面積に係数をかけます。窓やサッシなどの塗装しない部分、つまり非塗装面積を抜いて計算する場合は、係数を1.2にします。
132㎡に1.2をかけると158㎡になります。これが、実際の塗装面積に近い数値になります。
また、追加塗装部分と言われる、バルコニーなどがある場合は、係数1.4をかけます。40坪ですと、132㎡×1.4で約185㎡になります。
こうして出した塗装面積に施工単価をかければコストの概算が出ます。例えば、塗料がシリコンの場合1㎡あたりの施工単価が2,500円だとするならば、塗装面積が158㎡のときには、塗料のコストは395,000円です。
このように、塗装面積に諸費用の単価をかけることで価格の予測がつくのです。
外壁塗装の作業工程とは?【40坪の各費用も解説】
では、外壁塗装の作業内容はどうなっているのでしょうか。また、費用の内訳はどうなっているのでしょうか。この見出しではその疑問にお答えします。
まず、ざっくりご説明しますと、外壁塗装の作業工程は次のようなものです。
外壁塗装では、仮設工事と呼ばれる作業がその大半を占めます。仮設工事には、足場の組み立て・解体、高圧洗浄、養生・飛散防止ネットの設置、下地処理、コーキングが含まれます。
次に、外壁塗装の工程です。下塗り、中塗り、上塗りの3回塗りが基本です。
そして、雨どいなどの付帯部の塗装、最後に諸経費となっています。
各工程と相場を事前に表にしてまとめておきます。
工程 |
相場価格 |
足場 |
200,000円 |
高圧洗浄 |
24,000円 |
養生・飛散防止ネット |
32,000円 |
下地処理 |
40.000円 |
コーキング |
57,000円 |
外壁塗装 |
160,000~870,000円 |
付帯塗装 |
40,000円 |
諸経費 |
50,000円 |
では、一つずつ見ていきましょう。
外壁塗装の作業内容①足場の組み立て・解体
外壁塗装で必ず必要になる足場代。足場の平方メートル当たりの単価は、700円から1200円が相場です。40坪の足場面積は250㎡が妥当ですので、単価が800円としますと、足場代の目安は20万円ほど、ということになります。
足場をどのように組むかによって費用は違ってきます。外壁に近く組めば安くなりますが、あまりに近すぎると施工する人が作業しづらくなってしまいます。
良い業者なら、ふさわしい数の足場で見積もりを出してくれるでしょう。
関西地方にお住まいでしたら、ぜひ、ペイントセレクトをご利用ください。優良業者のみを厳選して紹介しているので、安心してお見積もりいただけます。
外壁塗装の作業内容②高圧洗浄
高圧洗浄とは、外壁についた汚れを取り除く作業のことです。汚れたままの外壁には塗料が付きづらく、また、せっかく塗った塗料がはがれやすくなってしまいますので、高圧洗浄の過程は欠かせません。
高圧洗浄の平方メートル当たりの単価は120円が相場です。塗装面積の箇所以外も洗浄する場合がありますので、40坪ですと200㎡前後になるでしょう。200㎡×120円で、24,000円ほどが価格の目安です。
外壁塗装の作業内容③養生・飛散防止ネット
養生や飛散防止ネットは、周囲の家や車や植物などに塗料が飛び散っても汚れないよう保護するものです。ご近所とのトラブルを防ぐためにも必要な工程ですね。
飛散防止ネットは、足場を囲むように張られますので、40坪の外壁ですと、260㎡くらいになるかもしれません。平方メートル当たりの単価が150円ですから、39,000円が妥当なところでしょう。
養生は一式とする業者も多いようです。一式で相場32,000円程度です。
しかし、養生と飛散防止ネットは、一軒一軒によって差が出やすい部分ですので、あくまで目安とお考え下さい。
外壁塗装の作業内容④下地処理
下地処理の費用の相場は、一式で40,000円です。
下地処理には、汚れ・さび落としの作業(ケレンと呼ばれる)や、ひび割れを埋めること、塗料をはじかないように油分を取ること、といった作業が含まれます。塗料の付きを良くするために大切な工程です。
下地処理について詳しくは、外壁塗装は下地処理で決まる!重要性・施工方法・費用を徹底解説をご覧ください。
外壁塗装の作業内容⑤コーキング
サイディングの外壁の場合、パネルとパネルの間の隙間のことを目地と言います。この目地に注入して隙間を埋め、雨水の浸入を防ぐのがコーキング材です。コーキングは線状のところを埋めていくものですので、単価は面積の平方メートルではなく、長さのメートルで計算されます。
コーキングには打ち替えと打ち増しという2種類の方法があります。打ち替え、というのは古く劣化したコーキング材を全て取りのぞき、新しいコーキング材を注入することです。打ち増し、というのは古いコーキング材の上から新しいコーキング材を埋めていくことです。
当然ながら打ち増しよりも打ち替えのほうが手間がかかる分、単価も上がります。打ち替えの単価はメートル当たり900~1,200円、打ち増しの単価はメートル当たり700~900円が相場です。ケースバイケースではありますが、打ち替えで、40坪の家だとだいたい57,000円前後になります。
しかし、単価が安くても打ち増しはお勧めできません。劣化が早く、結局すぐにダメになってしまうので、長い目で見ればコストパフォーマンスが良くないからです。
外壁塗装の作業内容⑥外壁塗装
先述しましたように、外壁塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3回塗装が必須です。きっちり3回塗らずに、「安くしておきますよ。」という業者に引っ掛からないようご注意ください。長持ちさせる外壁塗装には、どうしてもこの3回塗りが必要なのです。
なぜ3回必要なのかについては、別記事(外壁塗装で下塗りが重要な3つの理由)と(外壁塗装で中塗りと上塗りに分ける理由)をご覧ください。
塗料別の単価の一覧は下記の通りです。
塗料の種類 |
平方メートル当たりの単価 |
アクリル |
1,000~1,200円 |
ウレタン |
1,800~2,000円 |
シリコン |
2,500~3,500円 |
フッ素 |
3,500~4,500円 |
断熱 |
5,000~5,500円 |
光触媒 |
5,000~5,500円 |
よって、40坪の場合の塗料のみの相場価格は以下の通りです。
アクリル |
ウレタン |
シリコン |
フッ素 |
断熱 |
光触媒 |
16~32万円 |
29~32万円 |
40~55万円 |
55~71万円 |
79~87万円 |
79~87万円 |
外壁塗装の作業内容⑦付帯塗装
付帯部のうち、雨どい・水切り・破風板は、平方メートルではなくメートルで計算します。ほかの付帯部には、軒天、雨戸、戸袋、シャッターボックスなどが含まれます。
付帯部は2回塗りにすることが多くあります。40坪では、雨どいだけで、ケレンの後2回塗りしてだいたい40,000円程度です。
付帯部は、塗装の劣化よりも付帯部そのものの劣化が問題になりますので、付帯塗装ではあまりお金をかけないようにアドバイスしてくれる業者もいます。
外壁塗装の作業内容⑧諸経費
最後に、諸経費。運搬費・残材処理費・交通費などの諸経費です。これは業者によってかなり差がある項目です。「工事費の~%」とするところも多くあります。だいたい5万円前後でしょう。
どんな業者を選べばいい?40坪の外壁塗装
40坪の家となると、懐にゆとりがあると思われがちです。つまり、悪質業者に目を付けられやすいのです。どんな業者に気をつけたほうが良いのでしょうか。
まず、モニターになってくれれば、半額で塗装しますよ、という手口。この区域で営業を頑張りたいので、お宅をモニターとして紹介させてください、宣伝に協力してもらう代わりに半額で塗装します、という論理です。
しかし、そういうところの「半額」は良心的な業者の「通常価格」より高いのです。
また、「家のココがこう劣化している、今すぐ塗りかえないと大変なことになりますよ」という、恐れや心配を植え付けるパターン。これも、あなたの理性を揺さぶってお金を巻き上げようとする悪質業者の使う手です。
でも、そうは言っても数ある業者の中から優良業者を選ぶのは大変ですね。そのために、幾つかの会社から見積もりを取る、という方法があります。
まとめ:40坪の外壁塗装の相場価格はこのくらい
40坪の外壁塗装では、約100万円は用意しておいたほうが良いでしょう。もちろん、この記事でお伝えしましたように、塗料の種類や家の形によって外壁塗装の価格は大きく違ってきます。しかし、あまりにも安値の見積もりを出す業者は手抜き工事をする可能性が高いので、信頼できる業者に頼むことを考えますと、それなりの資金は必要なのです。
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